棋士の志 [日記・雑感]
実に一年ぶりの更新となってしまいました。
去年は4月から10月まではとにかくプロ野球観戦に夢中。
杉内や村田までが移籍してきたのはいささか不本意な気がしたけれど、久しぶりに巨人に日本一になって欲しかったので何よりだった。
実際補強した選手たちもそれなりに頑張ったのだろうが、それよりも内海、阿部、山口、長野、坂本といった生え抜きの選手たちがよりパワーアップしたことが大きな勝因であったと思う。3年前の頃はやっぱり小笠原とラミレスが活躍したから優勝できた印象が強いので、去年の日本一は全員の力で修羅場をくぐり抜けて勝ち取ったと言う意味合いからか、喜びもひとしおであった。特に中日とのクライマックスシリーズはまさに修羅場であった。アドバンテージがあるとはいえ、前の日まで3連敗してもう一回も負けられない、という状況から3連勝して逃げ切ったのは球史に残る快挙の一つかもしれない。
さて話は将棋界のことに移りますが・・・
昨年12月に米長邦雄永世棋聖が亡くなられてしまった。数年前に前立腺がんになったのは知っていたが放射線治療によりよくなったような主旨の文章をホームページで読んでいたので、その割には早すぎる死に呆気にとられた感じであった。思うにコンピュータ将棋との対戦にかなりの情熱を注がれていたようなので
そのことが体調に悪影響を及ぼしてしまったのかもしれない。
別に引退して何年も経つ棋士なのだから、エキシヴィジョンじゃないけれどある意味お好み対局のようなつもりで指しても良かったのだが、米長さんは本気でボンクラーズに勝つために策を練っていた。結果的に勝ちには繋がらなかったけれども、棋士として記録に残る将棋はどんな将棋でも全力で勝ちに行く、という米長哲学を最後まで貫いたのだろう。
そしてその米長さんが他界してからひと月ほど経った1月下旬に、女流棋士の対局をめぐって妙な騒動が起こった。日本女子プロ将棋協会の代表でもある石橋女流四段が、マイナビ女子オープンの来期の契約内容に不満があることなどを理由に、既に決まっていた今季の準決勝の里見女流四冠との対局を拒否したのだ。
確かに契約に関することは団体の収益に直結する問題だから重要なことであるのは同意する。
だがだからといって既に行われることが決まっていた今期の対局をボイコットするというのは理解できない。
当然将棋連盟側は石橋女流と女子プロ協会に対して謝罪や何らかの処分を求めているようだが、話し合っても折り合いがつかないようで2月3日に行われることになっていた石橋女流四段と中村真梨花女流二段のネット対局(これも公式戦)も延期になったままである。去年末から新しく会長になった谷川九段が16日に記者会見を開いて、これ以上対局を延期するわけにも行かないとの主旨のことを述べていたので、今週の話し合いで合意ができない場合は、おそらくかなり厳しい処置が下されるであろう。
契約の件に関してよりも、対局拒否に関してはおそらく谷川九段は相当遺憾に思っていることだろう。
金銭と利権に絡むゴタゴタを、将棋ファンが見守る盤上に持ち込むようなやり方は谷川九段の美学とは最も相反する行為だと思えるからだ。そんなやり方はプロ競技者の精神に反するやり方だからだ。
石橋さんも団体の代表である以前にまず一人の棋士であってほしいと思う。
去年は4月から10月まではとにかくプロ野球観戦に夢中。
杉内や村田までが移籍してきたのはいささか不本意な気がしたけれど、久しぶりに巨人に日本一になって欲しかったので何よりだった。
実際補強した選手たちもそれなりに頑張ったのだろうが、それよりも内海、阿部、山口、長野、坂本といった生え抜きの選手たちがよりパワーアップしたことが大きな勝因であったと思う。3年前の頃はやっぱり小笠原とラミレスが活躍したから優勝できた印象が強いので、去年の日本一は全員の力で修羅場をくぐり抜けて勝ち取ったと言う意味合いからか、喜びもひとしおであった。特に中日とのクライマックスシリーズはまさに修羅場であった。アドバンテージがあるとはいえ、前の日まで3連敗してもう一回も負けられない、という状況から3連勝して逃げ切ったのは球史に残る快挙の一つかもしれない。
さて話は将棋界のことに移りますが・・・
昨年12月に米長邦雄永世棋聖が亡くなられてしまった。数年前に前立腺がんになったのは知っていたが放射線治療によりよくなったような主旨の文章をホームページで読んでいたので、その割には早すぎる死に呆気にとられた感じであった。思うにコンピュータ将棋との対戦にかなりの情熱を注がれていたようなので
そのことが体調に悪影響を及ぼしてしまったのかもしれない。
別に引退して何年も経つ棋士なのだから、エキシヴィジョンじゃないけれどある意味お好み対局のようなつもりで指しても良かったのだが、米長さんは本気でボンクラーズに勝つために策を練っていた。結果的に勝ちには繋がらなかったけれども、棋士として記録に残る将棋はどんな将棋でも全力で勝ちに行く、という米長哲学を最後まで貫いたのだろう。
そしてその米長さんが他界してからひと月ほど経った1月下旬に、女流棋士の対局をめぐって妙な騒動が起こった。日本女子プロ将棋協会の代表でもある石橋女流四段が、マイナビ女子オープンの来期の契約内容に不満があることなどを理由に、既に決まっていた今季の準決勝の里見女流四冠との対局を拒否したのだ。
確かに契約に関することは団体の収益に直結する問題だから重要なことであるのは同意する。
だがだからといって既に行われることが決まっていた今期の対局をボイコットするというのは理解できない。
当然将棋連盟側は石橋女流と女子プロ協会に対して謝罪や何らかの処分を求めているようだが、話し合っても折り合いがつかないようで2月3日に行われることになっていた石橋女流四段と中村真梨花女流二段のネット対局(これも公式戦)も延期になったままである。去年末から新しく会長になった谷川九段が16日に記者会見を開いて、これ以上対局を延期するわけにも行かないとの主旨のことを述べていたので、今週の話し合いで合意ができない場合は、おそらくかなり厳しい処置が下されるであろう。
契約の件に関してよりも、対局拒否に関してはおそらく谷川九段は相当遺憾に思っていることだろう。
金銭と利権に絡むゴタゴタを、将棋ファンが見守る盤上に持ち込むようなやり方は谷川九段の美学とは最も相反する行為だと思えるからだ。そんなやり方はプロ競技者の精神に反するやり方だからだ。
石橋さんも団体の代表である以前にまず一人の棋士であってほしいと思う。
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